日本は中国に「酸性雨・黄砂の観測機材を8億円弱出して買ってやる」ですと…

 去年の12月20日に、表題のようなニュースがありました。
 http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/jij/061220/061220_mbiz028.html
う~む…、「データの共有」なんて、そんなに目論見通りに行くのかな…?
 そこで、この半年ばかりのこの件の周辺を探ってみました。

2006年9月7日

中国、「2004年の環境汚染での経済的損失は7.5兆円」と発表。中国が汚染実態を金額に換算して発表するのは初めて

  http://live14.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1157642065/
このニュースについて、ある女子大教授はこんな風につぶやいている。
  http://iiaoki.jugem.jp/?eid=131
靖国問題で自ら要人会談をできなくした中国が、ポスト小泉に向けて「おねだり」始動?

2006年12月9日

麻生外相は、フィリピン・セブで中国・李外相と会談。互恵協力の一環として、無償資金協力を近く決定すると表明

http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/061209/chn061209000.htm
無償資金協力とは、「お金をあげる」ことです。
  http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&ecoword=%CC%B5%BD%FE%BB%F1%B6%E2%B6%A8%CE%CF
  日本への黄砂の到達日数は増えており、その観測にはレーザー光を使うと精度が高まるそうです。
  http://www.be.asahi.com/be_s/20070211/20070125TKAG0006A.html

2006年12月20日

外務省、中国の「酸性雨及び黄砂モニタリング・ネットワーク整備計画」に対して、無償資金協力を発表

 外務省の言い方。
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/18/rls_1220b.html

2007年1月13日

中国政府、「気象探測・資料管理規定」を1月から施行。「中国国内の気象観測データは国家機密に属し、その公表には中国政府の許可を要する」というもの

  http://blogs.yahoo.co.jp/tatsuya11147/28977733.html

まとめ
1)東アジアの酸性雨問題について、日本が中心となって「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク」を設立し、各国は共通の手法により酸性雨観測を行い、データを共有することとしているが、中国の観測態勢は不十分。

2)中国・モンゴル・韓国・日本の4カ国と国連環境計画等国際機関が協力し、「北東アジアにおける黄砂の防止と抑制」で技術支援プロジェクトが実施されている。4カ国はこれに沿って黄砂モニタリングを実施し、データを共有することが合意されている。しかし、黄砂の予報モデルを開発する上でのデータが不足している。

3)中国国内のモニタリング水準を向上させることを目的として、中国政府は「酸性雨及び黄砂モニタリング・ネットワーク整備計画」を策定。「観測に必要な機材をそろえるために資金をクレ」と日本政府に要請してきたもの。

4)日本政府は「金は出しましょ」と言った訳だ。

5)その後になって、中国政府は「気象データは国家機密」とし、「データの公開は中国政府の一存による」と法律で定めたというもの。中国政府に都合の悪いデータは、隠蔽するのは明白。北京五輪あたりまでは、なんとかごまかせると思ってるんじゃないか。そのあとは、ケツまくってお得意の開き直りか?


 蛇足
中国への無償資金援助が増えている?
人材育成奨学計画
平成18年度選考・19年度来日学生分:5億8200万円(平成18年度:5500万円、平成19年度:2億8600万円、平成20年度:1億7700万円、平成21年度:6400万円)

 日本人の人材育成に使った方がいいんじゃねーの?

第二次黄河中流保全林造成計画(第5期)
     2・18億円

酸性雨及び黄砂モニタリング・ネットワーク整備計画
     7・93億円
         ?H3>7.93億円!
本件については、2006年12月9日にセブ(フィリピン)で行われた日中外相会談で、
麻生太郎外務大臣より、近く決定すると表明。
李肇星中国外交部長より、本件を含め

日本の環境面での協力を「評価する」

旨、発言があった。

おいおい、

潜在敵国に評価されちまったぜ