21世紀は「中国の世紀」か―大気汚染など追及できない独裁体制―(3)

 複数政党制導入の声に鉄槌(てっつい)
 6月25日、胡錦濤総書記は党政治局常務委員、政治局員の全員、中央委員、同委員候補を集め、「党の思想路線の本質」と題する演説をした。いわく「
共産党の本質は独裁である、この基本路線への異論は許されない」、としたうえで「全党員は党中央の周りに、より固く団結せよ」と厳命した。今年2月、中国人民大学の元副校長が「複数政党制導入を促すに等しい論文」を発表した。改革派からは一定の評価を得ていた。
 総書記の演説は「西側の三権分立や多党制を行わず」、欧米式の民主政治の導入を全面的に否定していたが、総書記の念頭には、人民大学・元副校長の論文とそれに共鳴する支持者たちに鉄槌を加えようとする意図があった。
 複数政党制の否定は、人間は顔が違うごとく考え方も異なるとする人間性の本質を無視するものである。
中国の勤労者は、共産党員・官僚・軍幹部・富裕者と利害関係を異にする。虐げられている民衆の味方である政党・団体・マスメディアを欠く中国の暗部は、一層拡大する。
 かかる様相にもかかわらず「21世紀は中国の世紀」となるならば、世界は闇である。(完)

「中国の民主化なんて、そうそう簡単にはできない。しかし、現状の中国の災厄は火の粉になって、常に日本へ襲いかかっている。」というお話でした。

http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php