反日活動家の憂い

 2008年7月29日の産経新聞から、外信コラムの全文を紹介します。

【外信コラム】北京春秋 反日活動家の憂い

出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080729-00000068-san-int
 
日中両国が6月、東シナ海ガス田の共同開発で合意し、インターネットで約1万2000人の反対署名を集め話題となった中国のある反日団体のリーダーに電話取材したときのことだ。

 「卑怯(ひきょう)なやり方だ」と日本を非難し、中国政府に対しても「弱腰」と不満をもらしたこの中年男性の活動家は突然、声のトーンを和らげた。「いろいろと日本を批判しているけれど、これからは助けていただくことがあるかもしれない。そのときはよろしく」。

えっ・・・、どうしたの・・・・・?

 中国では
「人間的にも優れた共産党員が、悪逆非道の日本軍をやっつける」
というテレビ・ドラマや映画を朝から晩までやっているそうじゃないか。
 そういう映画広告のポスター写真を、以前ネットのどこかで見た。ちょっと探してみたが、見つからない。
 日本軍将校の悪役面には、恐れ入ったものだ。あれでは、興亜観音も想像できまい。そういえば、中国は仏教を捨てた。弱肉強食の戦乱の世に生き残るには、仏教は不適かも知れない。ドーナツ現象のように、仏教は周辺国にのみ残り、かつての周辺強国・チベットは仏教で滅びようとしているのか?
 
最近、日本に対し融和路線に転じた中国当局は、国内の反日活動に対する取締りを強化した。反日団体のホームページが封鎖され、活動家らに対する尾行や盗聴などが激しくなり、すでに身柄を拘束された仲間もいるという。五輪が近づき、締め付けが厳しくなるにつれ、活動家の家族も不安を募らせているという。「外国メディアは私たちの唯一の頼りだ。私が逮捕されるようなことがあれば報道してほしい」と言う。

ふーん・・・・・・。ずいぶん、虫がイイもんだな。

 すると、反政府活動ということで、この活動家はチベット東トルキスタン独立運動も理解できるということなのかな?
内モンゴルもあったでよ!→http://www004.upp.so-net.ne.jp/teikoku-denmo/no_frame/history/honbun/mongol.html

 それにしても、この活動家は胡散臭いね、「反日活動」は思想の問題じゃなくて、「身すぎ世過ぎ」っつうことかね?
「いくら困っても、日本の世話にだけはなりたくない!」と、
こう来るのが普通なんじゃないの?
「活動家」が非難した「政府の弱腰」より、
もっと卑屈になってない?
 
フランスの哲学者ボルテールの「私はあなたの意見には反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利には賛成だ」という言葉を思いだした。もし活動家が不当に逮捕されるようなことがあれば、日本メディアは人権尊重の立場から、彼を応援しなければならないと思った。日本メディアの力に頼らざるを得ないこの反日活動家の胸中も、きっと複雑だろう。(矢板明夫)

ヲイヲイ・・・、矢板記者もアブナイ人だな。

 「彼を応援しなければならないと思った」のかよ。
日本じゃ一応「三権分立」がタテマエになっていて、人権や民主主義が尊重されることになっているが、
中国に「三権分立」はない。
それに、中国人民に国政参政権(選挙権)はないのだ。
あるのは、「1万人に1人(今では知らんが)」の共産党員だけね。

 中国の法律「お上のお達し」だよ。
中国共産党にすり寄って、デッチアゲの「南京大虐殺」をテコに「反日活動」した人間が、政権の都合で弾圧されたからって・・・、
日本国内と同じ気になって「肩入れ」しちゃヤバイでしょ。

 それにしても、「言論の自由」に関して、このセリフはよく聞くな。
ふーん・・、ボルテールのセリフだったのか。
矢板記者は、ボルテールのセリフ兌換紙幣と思っているのね。

 人権なんて、もともとアジアの大陸には存在しない。
人権を持つのは、権力者(と金持ち)だけだ。現に、中朝韓には存在していないと思う。なぜなら、人権はキリスト教神学が近代になって発明したシロモノだからだ。
 それが、たまたま日本に曲がりなりにも定着したのは、徳川三百年の長期政権による平和・安定社会が続いた事に由来するとにらんでいるが、この件についてはいずれ考えたい。

 で・・・、何だっけ?
そうそう、「人権」は東アジアの大陸には元々無い考え方という話ね。
矢板記者は、「うっかり筆を滑らせたというぐらいでは済まされない」っつうこった。




余談
中国公安省「観客が民族問題叫べば連行」・五輪会場の騒動対応
                              2008年7月29日・京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008072900117&genre=E1&area=Z10
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php