中国のねらいは民族絶滅
宮崎正弘のBOOK REVIEW
チベットもウィグルも中国共産党の侵略と虐殺と略奪にあって絶滅しつつあり、いまも民族浄化作戦が展開されている。 |
ウィグルはかつて東トルキスタンというれっきとして独立国だった。それを侵略したのは中国である。そのうえ、この地の天然資源の略奪、盗掘、はてはこの地で核実験を強行し、十数万が被爆した。 |
日本でウィグル独立運動への理解と支援が始まったのも数年前からである。
いまひとつ忘れ去られているのはモンゴルである。
モンゴルも北はソ連に侵され、南は中国に蹂躙された。今日の「内蒙古自治区」というのは、れっきとしてモンゴル人のくにであった。 |
東トルキスタン再興をめざす独立運動はノーベル平和賞にノミネートされ、北京が醜悪な妨害活動を展開した『ウィグルの母』カディール女史の活躍に触発されて世界各地で起きた。日本でも活発な活動がうまれ、さらに内モンゴルの活動家も日本で立ち上がり、チベットならびに台湾独立運動との連帯を強化し始めた。
本書を読めば、かれら四民族が、中国にいかに陵辱と侮蔑のかぎりを尽くされ民族の尊厳、人間としての矜恃を奪われたか、憤怒が湧くとともに
従来の中国がなしてきた嘘放送をいまも拡声器代わりに、その代理人をつとめる日本のマスコミへの怒りがふつふつとたぎってくる。 |
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