落花風

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古人無復洛城東
今人還対落花風
古人また洛城の東になし
今人還(かえ)って対す落花の風

かつて栄華を極めた貴顕の邸宅跡は、
今は名もなき一市民の住居となっていて、
昔のことなど知る由もない今の住人が
無心に落花を翻し来る風に対している横顔がみえる。

落花風というような、なんともない熟語にも漢語の含蓄味を味わうべきだろう。これを外国語に叙述翻訳すれば、ずいぶん冗漫なものになる。(太田青丘)


原典の詩の「花」はモモなのでしょうが、日本人にはサクラがしっくり来ますね。
写真は、友人に借りました。

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