最高裁・裁判官の国民審査(1)三権分立と国民審査

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三権分立国民主権との関係


小中学校の教科書では、「三権分立と国民との関係」はこの図のように説明されています。
 高校でも、新聞でも、これは変わりませんね。
 ここでは、初歩的な資料を使って16日の国民審査を考えてみます。


ところで、最高裁裁判官の国民審査」は、三権分立をとる民主的な各国に共通の制度ではありません。「国民審査」とは、
外国では最高裁判所の裁判官は国会の同意を得ますが、日本では内閣が任命するため、国民審査という他国に例のない制度が採用されています。
なに?、そうだったのか!

 最高裁判所裁判官の国民審査の仕組みは次のようです。

(1)最高裁の裁判官は、任命後初の衆議院議員総選挙の投票日に国民審査を受ける。
(2)その後は、審査から10年を経過した後に行われる総選挙の時に再審査を受ける。
(3)国民審査で投票者の過半数が×印をつけると罷免される。

「投票者(有効投票数)の過半数」の×印が必要だというと、不適な裁判官をなかなかクビにできないのではないか?つまり、「国民審査」は制度として機能してないのではないか?

国民審査による罷免には、「3000万票の不支持が必要」との試算がある。

次に、「この制度の適否」についての話題に入ります。

最高裁・裁判官の国民審査(2)国民審査は機能しているのか?