謹賀新年
賀正 平成26(2014)年 正月
国民歌・愛国行進曲
昭和12(1937)年・作詞:森川幸雄、作曲:瀬戸口藤吉
1
見よ東海の空あけて 旭日高く輝けば
天地の正気(せいき)溌剌(はつらつ)と 希望は躍る大八洲(おおやしま)
おお 晴朗の朝雲に 聳(そび)ゆる富士の姿こそ
金甌無欠(きんおうむけつ)揺るぎなき わが日本の 誇りなれ
2
起(た)て 一系の大君を 光と 永久(とわ)に戴(いただ)きて
臣民我等 皆共に 御稜威(みいつ)に副(そ)わん 大使命
往(ゆ)け八紘(はっこう)を宇(いえ)となし 四海の人を導きて
正しき平和 うち建てん 理想は花と 咲き薫る
3
いま幾たびか 我が上に 試練の嵐 哮(たけ)るとも
断固と守れ その正義 進まん道は 一つのみ
ああ 悠遠の神代より 轟(とどろ)く歩調うけつぎて
大行進の往(ゆ)く彼方 皇国つねに 栄えあれ
語句注記
(引用元):西洋軍歌蒐集館
を主とした。
【生気せいき】
文天祥の「生気歌」に由来。おそらくこれにならった藤田東湖や吉田松陰らの「生気歌」が念頭にあるのだろう。「生気」とは、あらゆる優れたものを生み出す超ポジティブなフォースと考えてよい。東湖の「生気歌」は有名で、1943年の学徒出陣壮行式では東条首相も引用した。
【大八洲】
記紀に見える、国生みで生じた8つの島。転じて「日本」の意。
【金甌無欠】
国威精強で外襲を受けないことのたとえ。戦前の日本でしばしば用いられた。
【一系】
万世一系。万世一系の尊重は、儒学に由来する。「支那のような易姓革命(特に異民族による王朝交代)がなかったと言うことは、日本の統治が徳政で一貫しているということになる」と。この事から、支那に対する日本の優位を引き出す発想が『神皇正統記』・『中朝事実』から「教育勅語」にまで広く見られる。ただ、戦前の万世一系概念の直接的な由来は水戸学だろう。
【八紘(はっこう)を宇(いえ)となし 】
神武紀に由来。ここから八紘一宇(はっこういちう)という造語が明治時代の田中智学によって作られた。大意は「道義的に天下を一つの家のようにする」という意味である。のち、日本の国策用語となった。
「語句解説」さらに詳しくは、こちら。
この歌は日本軍兵士にもよく歌われました。東南アジア・南洋諸島では、当時子供だった現在の老人たちに「日本歓迎」の意味でよく歌われると、しばしば聞きます。
写真借用先:「四季の富士山と花々・ルート20山梨」
ルート20さん、ありがとうございます。