アメリカのデタラメ外交 Part 2

【2016年5月26日(木)16:0017:00】          DHCシアター・presents

加瀬英明×堤 堯の新シリーズ「つつみかくさず」~我々が本気で話す日本の裏舞台~
第12回テーマ・・・「アメリカのデタラメ外交」 Part2
戦後日本をたどる秘話を語りつくすふたり。
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加瀬英明=外交評論家、堤堯=ジャーナリスト・元文藝春秋編集長

今回はも前回と同様に藤井厳喜氏をお呼びしてのスペシャル対談!
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ゲスト:藤井厳喜国際政治学者)
 
  4:20  はじまり
     第二次世界大戦終結のあり方について
     ソ連や共産中国を作ったのは、アメリカだ(堤)。
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     原爆を落としたのは「国連」の空軍である(加瀬)。
     「国連至上主義」とは、つまり「戦勝国至上主義」のことだ(堤)。
 7:35  「国連が世界に広めた『慰安婦=性奴隷』の嘘」
     「国連」=連合国が生まれたのは、沖縄戦の頃で、加盟資格は次の二点
     だった。
     1:平和を愛好する国であること。
     2:日本と戦争している国であること(加瀬)。
     私のコメント
     日本国憲法の前文「平和を愛する諸国民(日本の敵国)の公正と信義に
     信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」は、
     これを引用しているのだ。 
     日本国憲法の世界」では、日本の敵国は「平和を愛する善なる国」で、
     「日本は侵略を冒した悪の国」なのである。
     「日本国憲法」が成立した時点で、すでに自虐なのだ!
 11:08 イスラム国を作ったのはオバマで、ヒトラーを作ったのはウィルソンだ(加
     瀬)。
     第一次世界大戦第二次世界大戦は別に見ないで、一つながりで見ないと
     分からない(藤井)。
     第二次世界大戦の原因と経過
     ソ連を作ったのはアメリカだ。10兆円の武器・弾薬・資金をアメリカは与えて     
     いる。これがソ連を強大にした(堤)。
     ソ連を承認したのはルーズベルトだった(加瀬)。
     それまでは、ロシア革命後のソ連は孤立していた。これで、アメリカにソ連ス  
     パイがたくさん入って来た。アメリカでも、共産主義が非常に盛んになってき
     た。米ソ冷戦を見ていると想像できないが、当時のアメリカの失業率は高く、
     退役軍人のデモも起きていた(藤井)。
     第二次世界大戦終結の仕方がマズかったために、ソ連と共産中国に大き
     な力を持たせてしまった(藤井)。
     アジア唯一の安定政権は日本であり、それに戦争をしかけたのがルーズベ
     ルトだ(加瀬)。
15:37  ルーズベルトは、独断で「無条件降伏」を言い出した(カサブランカ会談)。
     これが、戦争を長引かせた(藤井)。
     そもそも、ルーズベルトが対日戦争でソ連を引き込んだのが失敗なのだ。
     ソ連を参戦させなければ満州は取られず、中国共産党の勢力は拡大しな
     かった。しかも、アメリカは蒋介石をバックアップしなかった。これらが支那
     陸が赤化した原因だ。これは、アメリカのミスである(藤井)。 
     アメリカの事情は、戦死者数を減らさないと政権が保たないということもあっ
     た(堤)。
 19:54 アメリカの戦争の終わらせ方は、次の点で従来のやり方と違った。
     1)敗戦国のシステムを変える。
     2)戦争裁判をやる(堤)。
     ノルマンディ上陸作戦は1年早くできたから、もっと早く戦争を終わらせる事
     ができた。ルーズベルトチャーチルは愚かだ。
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     チャーチルヒトラースターリンポーランドを分割したら、フランスと共に
     ヒトラーに宣戦布告した。これが第二次世界大戦となった。
     チャーチルは、ほっとけば良かったのだ。日本にチャーチルを崇拝する人が 
     多いが、彼はバカである(加瀬)。 
  
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ドイツ、ソ連へ侵攻開始(1941年6月)
スターリンは1937-1938年の大粛清以来、武力による全ヨーロッパ共産化の準備を進めていた。
ヒトラー独ソ戦を開始しなくても、スターリンはいずれドイツを攻撃するつもりだった可能性が高い。

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パトリック・ブキャナン(2013)「不必要だった二つの大戦」書評より
第一次大戦の「ベルサイユ講和条約」が第二次大戦の悲劇を産み落としたものであるとすれば、なぜ、間違ったのか?
ミュンヘン会談」でチェンバレンがとった「宥和政策」が、本当に大戦の引き金を引いたのか?
イギリスとの全面戦争を望んではいなかったと思われるヒトラーを、追い詰めたのはチャーチルではなかったのか?
チャーチルは勝つために、本来「ヨーロッパの危機の根源」と見なしていたスターリンと組み、戦後、中央ヨーロッパを失った。そして、アメリカの援助によって勝利したために、戦後、「ポンド体制」も「国際政治支配システム」も、ことごとくアメリカの手に移ることを認めざるを得なかった。

     チャーチルルーズベルトの失敗から、東欧や中国はスターリンに取られた
     のである。
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その結果、東欧はスターリン
   中国もスターリンへ(子供は蒋介石

 30:28 国際条約はアテにならない。「事前の論理」と「事後の論理」というモノがあ
     る(藤井)。サダム・フセインカダフィが滅ぼされたのは、核兵器を保たな
     かったからだ(藤井・加瀬)。
 31:41 もし、ソ連の南下を防げていたら、共産中国は生まれなかった。
      だから、朝鮮戦争もなかった。
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「ネコの手と『クリ』」(共産圏の膨張を警戒するアメリカのマンガ)
            「火中のクリを拾う」のはネコ(金日成):ネコの手を、ソ連が握っている。


      ベトナム戦争も防げただろう。
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      こういう戦争は、第二次世界大戦の戦後処理の間違いから起きたものだ。
      これは、アメリカの自業自得だ。
      アメリカはこういう国だから、日本も気をつけてお付き合いしなければなら
      ない(藤井)。
 39:08  戦後のアメリカ外交の一番のミスは、共産中国をあそこまで大きくしたこと
      だ(堤)。これは、ニクソンキッシンジャーがやったことだ(藤井)。田中角
      栄は「日中国交正常化」を中国の言いなりで結んだ。この背景には、朝日   
      新聞など左翼が「親中世論」を盛り上げたことがある。これは、日本の国益
      にとって大失敗だった(加瀬)。
      ピンチにあった中国共産党は、カーター政権や田中政権をうまく乗せて危
      機を乗り切り、強大化した。
      共産中国を強大化させたのは、日本にも責任がある(加瀬)。
      天安門事件の時に、日米は中国を切るべきだったのだ(藤井)。
私のコメント
天皇訪中が、中国に息を吹き返させた。近所付き合いと外交の区別を知らない海部と宮澤が、「日本の国益」をそこねたのだ。この背景には、朝日とNHKが培養・増殖させた「親中世論」というものがあった。
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私のコメント
南沙諸島」は、終戦まで「新南群島」と呼ばれる日本領だった。
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歴史的経緯においても、日本は発言権があるのだ。
      アメリカが中国と国交回復したのは、
      (1)対ソ連戦略
      (2)ベトナム戦争を中国に仲介してもらうため
      だった(加瀬)。

 50:19  オバマが広島に来ることについて。
     26年前、第509航空混成団(原爆を落とした部隊)の、最後の戦友会に招か
     れて演説した(加瀬)。原爆部隊の責任者・ティベット准将も出席した。
1:05:09 ノーベル平和賞の実態
1:08:10 日本への原爆投下を決定するトルーマン閣議に出席した米・陸軍次官   
      ジョン・マッケロイとメシを食った(加瀬)。 
       加瀬「もし、日本が原爆を持っていて、アメリカに反撃できる能力があった
         ら、原爆を落としていたか?
     マッケロイ「もちろん、日本が原爆を持っていなかったから落としたのだ
1:09:51 核抑止力とは、どういうものか?
1:12:44 おわり


1:16:57 質疑応答
     UN(戦勝国連合)の敵国条項から日本が削除されるのはいつか?
 
1:25:10 伊勢志摩サミットの歴史的意義については?
1:25:26    日本の国連加盟についての是非(視聴者アンケート)
        加盟したままでよい      6.7%  
        脱退した方がよい      16.2% 
        新しい国連を作れ      77.1%

1:29:19 山本五十六の評価については?
1:35:21 おわり