海洋大循環と気候変動(2)
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の「第3次評価報告書(IPCC, 2001)」は、世界各国の9つの気候モデルを示した。
熱塩循環の弱化、ひいてはコンベアベルト(←「ブロッカーのベルトコンベヤー」をこう呼ぶ人もいる)の停止は、地球の寒冷化をもたらすと予想されている。現在のところ、この予想を否定できる根拠はない(花輪, 2005)。
花輪公雄. 2005. 海洋大循環と気候変動. 地学雑誌. 114: 485-495.
http://www.geog.or.jp/journal/back/pdf114-3/p485-495.pdf#search='海洋大循環と気候変動'
Schwartz, P. & Randall, D.(2003)は、「突発的気候変動の予想とアメリカ合衆国の国家安全保障との関係(略称『ペンタゴンレポート』)」で
(1)2010年までは地球温暖化が進む
(2)2010-2020年からは、コンベアベルトが崩壊し、北半球に寒冷化が始まる
と予想しました。
内容が衝撃的なのと社会に対する影響が大きいためか、表だって取り沙汰されることはなかったようです。アメリカ映画・「デイ・アフター・トゥモロー」や「不都合な真実」はカスッタのかも知れませんが、所詮「映画」ですしね‥‥。
http://nobuokimura.hp.infoseek.co.jp/Pentagon%20Report.htm
原文「ペンタゴンレポート」
http://www.mindfully.org/Air/2003/Pentagon-Climate-Change1oct03.htm
大部分のモデルは、21世紀期間中に熱塩循環が弱まるとの結果を出した。ただし、21世紀末までに熱塩循環が停止するという結果はどのモデルも出していない。 |
花輪公雄. 2005. 海洋大循環と気候変動. 地学雑誌. 114: 485-495.
http://www.geog.or.jp/journal/back/pdf114-3/p485-495.pdf#search='海洋大循環と気候変動'
Schwartz, P. & Randall, D.(2003)は、「突発的気候変動の予想とアメリカ合衆国の国家安全保障との関係(略称『ペンタゴンレポート』)」で
(1)2010年までは地球温暖化が進む
(2)2010-2020年からは、コンベアベルトが崩壊し、北半球に寒冷化が始まる
と予想しました。
内容が衝撃的なのと社会に対する影響が大きいためか、表だって取り沙汰されることはなかったようです。アメリカ映画・「デイ・アフター・トゥモロー」や「不都合な真実」はカスッタのかも知れませんが、所詮「映画」ですしね‥‥。
下に和訳を貼りましたので、ご一読下さい。
和訳「ペンタゴンレポート」http://nobuokimura.hp.infoseek.co.jp/Pentagon%20Report.htm
原文「ペンタゴンレポート」
http://www.mindfully.org/Air/2003/Pentagon-Climate-Change1oct03.htm
なお、「ペンタゴンレポート」に注目した「変なおやじ」氏が論議をはじめました。それを木村氏がまとめたものが、次のURLです。「和訳」の出典はここです。
暇で暇でしようがない方は、これで3~7日つぶせます。
http://nobuokimura.hp.infoseek.co.jp/index.html
暇で暇でしようがない方は、これで3~7日つぶせます。
http://nobuokimura.hp.infoseek.co.jp/index.html
なお、「4次評価報告書(IPCC, 2007)」が出ていますね。
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message.html
これについては、追って話題にするかも知れません。
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message.html
これについては、追って話題にするかも知れません。
ただ、余所の記事からザッとその中味を紹介すると、以下のようです。
詳しくは、お調べ下さい(私は、まだ読んでいません)。
詳しくは、お調べ下さい(私は、まだ読んでいません)。
「3次評価報告書(IPCC, 2001)」に比べると、「4次評価報告書(IPCC, 2007)」は温暖化の現状と将来像について精度が増した。
(1)温暖化がすでに始まっているのは確実。それが、人為的な温室効果ガスによる 確率は90%以上。今後一層の気温上昇は、もはや避けられない。2100年の気 温上昇を、2.00℃以下に抑えることはかなり困難。
(2)コンベアベルトが崩壊して寒冷化が始まる可能性は、数百年後はともかく、今世 紀中には考えられない。
(1)温暖化がすでに始まっているのは確実。それが、人為的な温室効果ガスによる 確率は90%以上。今後一層の気温上昇は、もはや避けられない。2100年の気 温上昇を、2.00℃以下に抑えることはかなり困難。
(2)コンベアベルトが崩壊して寒冷化が始まる可能性は、数百年後はともかく、今世 紀中には考えられない。